第003回麻雀道場
『流れ』を変えるための鳴き
もう一人の副代表益尾治人君とは全く打ち方の違う副代表原田直です。
打ち方が違うと言いましても、一打一打取って見れば一見同じような牌を切ります。
ではなぜ打ち方が違うのか!『打ち方』とは何なのか?
今回は私の考えを少しばかり書きたいと思います。
今の麻雀界には大きく分けて二つの考え方が存在します。
一つは『デジタル麻雀』、もう一つが『オカルト麻雀』と言われるものであります。
『デジタル』『オカルト』の最大の違いは『流れ』を信じるか信じないかに尽きると言い切ってしまっても問題ないでしょう。
『流れ』を信じる事とは、『因果応報』と言う言葉が麻雀にも適用される。と言う考え方です。
私の意見では、デジタル・オカルトの論争はこれからも終焉を迎える事はありえません。
デジタル・オカルトとは全てにおいて相容れない存在であり、論点が精神的な部分なので、決着のつきようが無いのです。
現在のプロ雀士でも、デジタル派・オカルト派が入り乱れている状況です。(最近はデジタル派が増えてきているようですが。)
まず、私は『なんちゃって』オカルト雀士であると断っておきます。
デジタルとは、麻雀は数字と確立に包まれた無機的な遊戯であると言う発想から生まれた打ち筋なのです!
血の通った四人の人間が一つの卓を囲み牌を握る以上、確立以上の何かが起こる事は至極当然なのです!
おっと。熱くなってしまいましたが、私の麻雀の根本に流れる思想は分かっていただけたのではないでしょうか。
そろそろ具体的な話を進めたいと思います。
悪い流れを変える方法として、
1.無理にでも鳴いていく。
2.対子系の手、七対子などを利用する。
と言う二つが重要なものとなります(これは土田浩翔プロも仰っています)。
今回はこの一つ目、鳴くことで流れを断ち切る方法を、私なりに語って行きましょう。
流れを変える鳴き全般通して言える事は、『鳴かない牌は鳴け!』と言うことです。
例えば、断幺ドラ3一向聴の手で7巡目に嵌張を鳴いて両面満貫(7700点)聴牌と言うのはほとんどの場合『鳴く牌』です。
鳴いてしまうと苦労の割りに安くなってしまう、全帯幺・三色同順・一気通貫・役牌のない混一色(バカ混)はできるだけ鳴かないほうが良いとされます。
その手に至るまでの『流れ』を意識できなければ、有効な鳴きにはなりません。
例えば、配牌も悪ければツモも悪い、たまに手が入ったときは一向聴で中途半端に押して振込む。なんて事はたまにありますが、これは流れの悪いときの典型。
悪い流れを脱出する為の鳴きを使って行きましょう。
鳴いていく例として、以下のような場合があげられます。
パターン1
東四局西家 持ち点 8800点 ドラ:1
@BBDHH一五七9NN白 ツモ中
配牌がぐちゃぐちゃでうんざりする所。
それまでの流れを考えると、手なりで進めてもいい聴牌になるとは思えません。
悪い流れをたち切るため、ここらから鳴いて混一に向かいます。
嵌A・Cは勿論、オタ風の南やHを一枚目から鳴くこともかまいません。
対子が三つあるので、七対子も視野に入れるといいです。
パターン2
東四局西家 持ち点 8800点 ドラ:D
一二九@BEG1689N北北
遥か向こうにチャンタか三色が見えますか?見えているなら夢の見すぎかも知れません。
ツモが良ければ例えば平和の和了になる事はありえます。
しかし、如何せん不ヅキですから、思惑通りにツモが進むとは思えません。
この場合はチャンタ・純チャンに向かうのがいいでしょう。
三色がつくように進んだ場合(2・3を引いてくる時)は、三色ノミでも良いです。
ですから、2・3を引いた後にDを引くような時は喜んで両面にとりましょう。
これらはごく一例ですが、その場その場で臨機応変に仕掛けていけるようにしておきましょう。
今回のポイントは、以下の二つです。
1.悪い流れを感じたら鳴く。
2.普段なら鳴かない牌を積極的に鳴く。